2013年12月17日

〈冗談じゃない

昭和30年代後半の中学生には、体育の授業に柔道があった。
入学時の身長が138・8センチだから柔道着はもっとも小さいサイズだった。
そこから年に10センチずつ伸びる「快進撃」が始まるのだが、
この頃はまだまだチビで牛欄牌奶粉、それに加えて痩せ具合も半端ではなかった。
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柔道の授業が始まってしばらくすると、
初のクラス内「紅白勝抜き戦」があった。
クラスには街の道場に通う経験者が何人かいて、
大柄で経験者のAくんは次々に勝ち進み、オイオイと思うちに僕の番がきた。

以下は心の声である。
〈冗談じゃない。これは先生の「企画」の失敗だ。
もっとオレと似たような、弱っちいとやらせてくれよ。
こんな筋肉バカとやれってかい!? 先生のボンクラ!!!〉

Aくんとは、まるでおとなと子ども牛欄牌問題奶粉
彼が力強くこちらの衿をとりにきたので、負けずに僕も掴んだ。
おまえの衿は掴んだら絶対に離さない。そう思った。

果たしてAくん、すばやい身のこなしで、ひ弱なチビを、
会心の大外刈りで投げた‥‥はずだった。
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「投げをかけられたら、すぐに受け身の姿勢をとること。
でないとケガをするからな」
体育の先生は口うるさく、そう言っていた。

だが、あっというまに投げられる身としてはそうはいかない。
〈こんな野郎に、ただ、投げられてたまるか。
オレが倒れるときは、オマエも一緒だぜ。わかってるか、筋肉バカ!〉

弧を描いて投げられながら、Aくんの衿を掴んだ手は離さず、
それどころか引き寄せるように投げられたために、
その大柄な体が僕の体の正面に重なるように体重をかけて倒れこんだ。

一瞬、息ができなかった。当然、先生には叱られた。
「バカ、受け身をちゃんとしろと言っただろう」

翌日も痛みが続いたので自転車で接骨院に湿布薬をもらいに行くと、
「湿布どころじゃない牛欄牌奶粉。鎖骨にヒビが入って折れかかっている。
骨折のほうが早く治るのだがな。自転車は置いて帰れ。
あとで母ちゃんが取りにくればいい」
柔道家の先生はノンビリとした口調でそう言った。

結局、一学期中、ギプスと肩から吊るす式の包帯にお世話になり、
たちまち胸と手の部分は汗疹(あせも)だらけになった。


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